<写実>などという技法のように三次元空間を二次元へと<抽象>することもなく、  <作品>として絵実物的な価値・意味を<抽象>することもなく、  <作者>の創造的な個性などという自愛的欲望を<抽象>することもなく、  ただ単に「具体的な<何>的事件」としてあるがゆえに、  自己目的的な絵画は、とりあえず絵画として以外には<何>も語らないのだから  ほとんど無垢の<具象的な絵画>としてしかありえない。